なぜ下町ボブスレーは失敗だったのか?ビジネスで一番大事なものが分かるお話

こんにちは、やよひです。

先日新聞を読んでいたら、「下町ボブスレー」がなぜ採用されなかったのかを考察する興味深い記事を見つけました。

日本の下町でつくられたボブスレーを使って、ジャマイカチームが平昌オリンピックに出場の予定で順調に計画が進んでいましたが、土壇場になって採用が見送られました。

ジャマイカチームは他チームからも信頼のあるラトビア製を採用したのです。

残念な出来事ではありますが選ばれないにはやはりそれなりの理由があります。

お客さんは何を見て何を選ぶのか?

ビジネスの基本を改めて学び確信する記事でした。

新聞やテレビは学びがいっぱいです。

今日はこちらをご紹介しますね。

 


◆下町ボブスレーについて

まずは下町ボブスレーについて簡単にご紹介します。

2012年、東京都大田区で「下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会」が発足しました。

下町工場の若手経営者らが集まり、大田区のものづくり技術を世界に発信しようと夢と希望を掲げての発進です。

日本代表チームの採用は叶いませんでしたが、16年7月、ジャマイカボブスレー・スケルトン連盟と契約。

推進委はそりの開発や運搬に年間数千万円をかけてチームを支援し、良好な関係を築いてきたかに見えました。

しかし昨年12月のW杯で、輸送機関のトラブルで下町ボブスレーが届かず、ジャマイカの選手はラトビア製のそりで出場。以降下町ボブスレーは使用されずに今回の五輪での不採用となってしまいました。

https://mainichi.jp/articles/20180117/k00/00m/040/089000c.ampより


◆下町ボブスレーが採用されなかった理由

今回の契約には違約金条項も定めてあったそうなので、土壇場でとりやめたのは法的には問題があるでしょうね。

 

また日本と南米ジャマイカという距離を超えてオリンピックを夢見て協力してきたことを思うと、関係者の方々にとっては感情的に割り切れるもんじゃないでしょうね。

 

でも、そこまでの関係を築きながらなお、選択されなかった理由ってなんなんでしょう。 性能的にはほとんど差が見られないそうです。

選ばれるものと選ばれないものの違いはなあに?!

 

そこを考えるとビジネスに本当に必要なものがよく見えてきます。

オリンピックという世界最大最高の大本番を前に、人は何を優先するのか、

 

それは

お客さんから信頼されているか

それにつきます。

それについて詳しく考えてみようと思います。


◆お客さんの声を聞いているか

かつて下町プロジェクトは日本チームのボブスレーも作ってオリンピックを目指していましたが、やはり不採用に終わりました。その時の関係者のお話し。

フレーム(ハンドルなどが付く骨組み)の色を赤ではなく黒にしてほしい」というもの(要望)があった。下町の関係者は「赤は情熱を表現した色。色はソリの性能に関係ないので、変える必要はないと思った」と振り返る。
だが、日本チームの関係者が明かす。「新しいソリができると、他のチームはボディーの中を横からのぞいて構造をチェックする。まねをされたくないので(フレームが)目立たないようにボディーと同じ黒にしてほしかった。何度か言ったが直してもらえなかった

https://mainichi.jp/articles/20180308/ddm/005/070/017000c

 

もし下町プロジェクトが芸術家集団であればこれはありなのかもしれません。私たちの作品はこの色でなければいけない!

 

でもボブスレーに乗るのは自分たちじゃないですからね。依頼を受けて作っているものです。お客さんあっての仕事です。

 

最優先はお客さんの事情、仕事なんですからお客さんの要望に応えることが最優先ではないでしょうか。

 

私は一年ほど前から趣味を生かして、ものを作ることでお金をいただくようになりました。

 

時々えっ⁈と思うようなものを直してください、作ってくださいというご依頼や、なぜ今私にこれを???という不思議な質問をいただくことがあります。

 

以前なら趣味のものづくりで、知らない方と関わることはまずなかったのです。

でもブログなどを通してお届けする側としてお客さんと関わるようになってくると色んな方がいらして、気づかされることが沢山あります。

 

以前いただいたご依頼は、UFOキャッチャーでとったものを直してくださいというものでした。

 

写真で見ると100均でも売っていそうなもの!失礼な話ですが、なぜこれを直すんだろうと不思議でした。

 

ご依頼を頂いて直す場合、手間がかかりどうしてもそれなりの値段となります。送料もかかります。買った値段を考えたら釣り合いません。きっと私なら頼みません!

 

でもその方はご依頼されました。その方にとっては大事なものなのです。買った時の何十倍のお金がかかっても直したいものなのです。

 

ご質問もそう、私には???なことでも、きっとその方の頭の中の回路で私の仕事とつながって尋ねたくなったのですね。

 

今ではどんな質問がきても、どんなものを頼まれても、なんで?とかおかしい、とか思わないようになりました。

 

何を頼むか、何を聞くかはお客さんの自由ですもんね。

 

私がそれに答えられれば精一杯答えればいいし、答えられなければ他の方法を提案したり、残念ながらお断りするだけのことです。

 

どんな小さなことに見えても客さんにとっては大事なこと、こちらが判断することではありません。

 

お引き受けしたら、それはダイヤモンドもおまけの指輪もおなじ。壊したら大変なお客さまの宝物です。

 

人はそれぞれいろんな経験をしていろんな思いを抱えて生きています。好みも違います。それは他人にはわかりません。

ですから他人はそこに口を挟めません。

 

どうすればお客さんの願いが叶うか、どうお手伝いすればお客さんが喜んでくださるか

私たちが考えるのはそこだけです。

 

お客さまは神さまです!笑

お客さんのご要望を叶えるために仕事をします。

だからお客さんのご注文の通りにするし、反面専門家の視点からそれだとうまくいかないと思う時は反対もします。

 

それが趣味ではなく、芸術ではなく、仕事なのですね。

そんなことを改めて考えさせられました。

 


◆お客さんに共感できているか

オリンピックを控えた昨年の10月、ジャマイカチームを不安にさせる出来事が起こりました。

平昌五輪の4カ月前の17年10月、下町がジャマイカチームに引き渡したソリは、規則違反を指摘された。五輪出場のかかった試合を目前に控えていたジャマイカ側からは「このままでは五輪を棒に振る」と厳しい声が上がったという。
下町側は反論する。設計はジャマイカ側の希望でチームの技術指導者が手がけた。より小型のソリを目指したため、ボディーの幅などが規則ギリギリの設計だった。契約では、ソリを引き渡した後の責任はジャマイカ側が取ることになっていた、と。
だが、場合によっては規則違反を指摘される恐れがあると分かっていたとも言う。

https://mainichi.jp/articles/20180308/ddm/005/070/017000c

 

ビジネスライクという言葉を辞書で引くと「仕事とわりきって能率的にするさま。事務的。」と出てきます。

 

でもそれ本当?

私は違うと思うのです。この言葉通りのビジネスで仕事をしたら、きっとお客さんは来てくれずお店は閑古鳥が鳴きます。

 

ビジネスライクという言葉を使う時、感情的にならないように、冷静に、という思いからこういう使われ方をしますが、本当のビジネスとは決してそんな冷たいものではないと私は思います。

 

本当にお客さんのためを考え必要とされるビジネスなら、きっともっと熱いはず。お客さんの夢を自分も思い浮かべて思いに共感するからこそ、本当にお客さんが欲しいものがわかるのです。

 

それが叶ったとき自分の夢が叶ったように嬉しいし、お客さんが喜んでくれなかったら、なんとかして希望に寄り添いたいと思うはずです。

 

お客さんの欲しいものを提供できるかどうかは、お客さんの思いに共感できているかどうかにかかっています。

 


◆誰のために仕事をするのか

そもそもなぜ下町の技術者が集まってボブスレーを作ろう!なんて思ったのか。

 

下町プロジェクトは「大田区のものづくり技術を五輪でアピールし、世界から仕事を獲得する」という狙いで始まったそうです。

 

自分たちの地域、仕事の活性化が目的です。

その目的を叶えるために素晴らしい技術でボブスレーを作り世界にアピールもしてきました。

 

一方、選手の目的は、オリンピックに出て勝つことです。

誰が作ったボブスレーかは関係ない、自分たちの夢を後押ししてくれるボブスレーが欲しいだけです。そこへボブスレー提供の申し出があった!

 

方や名前を売ることが目的、方や良いボブスレーを手に入れ勝つことが目的。

 

両者がもっと話し合ってお互いの胸の内をきちんと確認しあえば、両方が満足いく結果を手に入れることはできたと思うのです。

 

でもそこがないまま胸の中に、お互いが自分の利益を優先していたんじゃないでしょうか。

 

今回の場合、どちらに落ち度があるのか私にはわかりません。

でも下町プロジェクトがビジネスとして商品を提供し、お客さんに喜んでもらって目的を叶えるという視点から見ると、ちょっと違ってたんじゃないかなぁと思います。

 

誰のための商品か、

目標はどこにあるのか、

どうなればお互い幸せになれるのか、

 

いつだってそれを考えれば自ずと道は見えてくるはずです。


◆まとめ

お客さんに商品を買っていただく時、品質はもちろん大事ですが、それ以上に大事なのが信頼です。

 

営業はものを買ってもらうのではなく、自分を買ってもらうという言い方を聞いたことありませんか?

 

この人なら大丈夫、この人ならなんとかしてくれる、この人に頼んでダメだったら諦めもつく、そんな風に思ってもらえたら営業マン冥利につきますね。

信頼さえあれば、欠陥も失敗も話し合いで修正できます。

 

そしてその信頼を得るためには、

お客さんの声を聞く

お客さんの思いに共感する

お客さんのために仕事をする

 

これが大事なんですね。今回大変勉強になりました。

下町プロジェクトの方々、夢を持ちそれを行動にうつせる本当に素晴らしい方々だと思います。

今回の失敗を糧に、新たな夢に向かってまた進んでいって欲しいと心から願っています。

 

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